日本では、再生可能エネルギーをうまく活用するシステムとしてVPPの普及を推進しております。
VPP(バーチャルパワープラント：仮想発電所)とは地域に分散している分散型エネルギーソース（DER）をICTを活用してあたかもひとつの発電所であるかのように統合・制御し、電力の需給バランス調整を行う仕組みとなっております。
それでは、このVPPはなぜ注目されるようになったのでしょうか？
電力はためておくのが難しいという特徴がございますので、電力の需要と供給は常に一致するように管理しておかなければなりません。東日本大震災が起きる以前までは使う分だけ電力を作るという運用が主流だったのですが、震災をきっかけに原子力発電所や火力発電所といった大規模な発電所に集中的に頼りすぎていることの課題が浮き彫りになりました。同時に温暖化などの観点から再生可能エネルギーなどDER（Distributed Energy Resources）の普及が大きく進むようになりました。このような背景があり、大規模な発電所だけでなく小規模な発電機や蓄電池でも、電力を適切に管理することの重要性が強く認識されるようになりました。
太陽光発電や風力発電は、日射量や風向きなどによって発電量が左右されてしまいますので発電量をコントロールすることは難しいです。ですので、電力のバランスを保っていくには発電者だけでなく需要側の電力のコントロールが求められます。このような問題があることによりVPPが注目されているというわけです。
上記の理由により再生可能エネルギーをうまく活用するシステムとしてVPPが注目されております。
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